自分を律している人はすごく偉い、あるいは自分を律することはとてもすばらしいことである、という考えを信じ込んでいるのが「自制心信仰」です。
自制心があることや自制心が強いことを本質も知らずに闇雲に高く評価し、自制心がないことや自制心が弱いことをまるでダメであるかのように低く評価する、この極分化が問題です。
というのも、自身をコントロールしすぎて様々な問題や症状が生じている人たちが世の中にはたくさんいるからです。
しかし、そういう人たちは自身の自制心の問題に気づいていないことが多く、かつ、そういう人たちが世に知られることはほとんどないので問題が表面化せず、結果的に自制心を強く鍛えることは素晴らしいことである、といった信仰につながってしまいます。