私の専門は心理学という学問ですけれども、世の中には法律学や文化人類学といった様々な学問が存在します。
学問は長い歴史を経て体系化されてきたものですから、それを理解していくには十年単位の期間が必要です。
こうした「~学」という学問を学んできますと、世の中で切り売りされている知識や情報を元にしたこれまでの自分の意見や主張が、いかに断片的で偏ったものであるか、また表面的で薄っぺらいものであるかがわかってきます。
でも、だからといって薄っぺらいものが悪いとは言えません。
薄いからこそ一般には分かりやすく理解しやすいからです。
それに一般に会社で仕事をしている人たちは仕事が大変で学問を学ぶ時間などないでしょう。
そういう人たちには表層的な学問がありがたいでしょうし、もっと深く知りたい時には専門家を訪ねればいいのです。