「子どもの前では夫婦仲良くして、言い争いをしないようにしましょう」といったことが世間ではよく言われます。
そういうのを耳にして「うんうん、そうだな、私たちも気をつけよう」と考えられる親御さんは、そんなことを聞かなくたって、家ではちゃんとしています。
一方で、子どものいる前で夫婦喧嘩ばかりしていて、子どもにつらい思いをさせている親御さんがおられますが、そういう親御さんにこそその教えを聞いてほしいのに、そういう人の耳には届きません。
親御さんは自分自身のことで、いっぱいいっぱいなので、子育てのための親教育を受けるどころか、子育ての話を関心をもって聞きに来るという水準にたどり着かない状態でいるからです。
ですから、すばらしい子育て論をいくら説いてもあまり意味がなくて、親御さんが自分を省みれる人格(精神発達)と余裕が生じて初めて、そうした教えが価値をもってきます。
すばらしい子育て論というのは世の中にいくらでもありますが、こういう人に聞いてもらいたいと願う人には届かなくて、聞かなくても問題ない人が聞いていることがほとんどです。