無意識
目立ちたいといった欲望、大きな影響力をもちたいといった欲望などが生じている場合に、どうして私はそうなのかを深く考えてみることが大切です。 「単に目立ちたいから」という回答は、考えることを放り出しています。 承認欲求を満たしたいからという回答…
若い時期は自分の好きなことに熱中していますから、他人のことにかまう暇も関心ありません。 他人のことに意識があまりいきませんから、他人にとやかく言うこともほとんどありません。 ところが、だんだん歳をとってくると、日々の生活に自身が縛られてきま…
意識のレベルが変われば、悩みであるものが悩みでなくなったりもします。 しかしながら、普段の生活の中で生きている私たちは意識のレベルを制御することがほぼできないので、「悩みが悩みとして存在する」ということになります。
若い時期は、白か黒かをはっきりつけたがることが多くみられます。 正しいか間違っているか、良いか悪いかといったように、その二分したどちらかで判断をしがちです。 成長して大人になるにつれて、そうした判断は徐々に和(やわ)らいでくるのですが、あま…
人の性格はまず変わらないですし、人の意識もまず変わりません。変わるとしたら10年単位の年月が必要でしょう。それでも少し変わるだけです。 にもかかわらず、「性格改造」だとか「意識改革」などといった研修や集まりが世の中にはいまだに存在し、精神的な…
「感動したい」とか「涙を流したい」と感じたときに、文学や映画などを鑑賞して自分の気持ちを解放したり、快感を得たりしている人もおられるでしょう。 この作用は皆さんもよくご存知の「カタルシス」でして、日本語では一般的には「浄化」と訳されています…
ひどい体験をしてきた場合に、その過去の記憶とそのとき体験した感情が繰り返し湧き上がってくることがあります。 この湧き上がってくること、つまり意識化されることは、つらかったことを和らげていこう、治していこうとする心の働きです。 過去の体験を忘…
人の行動や態度というのは自覚していないものが多い。 その無自覚の行動や態度は、本人が知りたくない「ある感情や気持ち」が表現されたものであったりします。 ですから「その行為や態度」を深くみていくと、本人の心の奥ではどんな気持ちや感情を抱えてい…
人を助ける仕事をしていたり、人を治すことをしている人たちはとくに感化されやすい。 自分のことをもっともっと深く知って、自分がいま何をしているのかに意識を向けないといけません。
自分が願っていることと、実際にしている行動にはズレがあります。 これは大なり小なり誰にでもあることでして、ズレがあまりにも大きくて乖離(かいり)している人もおられます。 そのズレが大きく開いてくると疑問も大きくなってきます。 たとえば「どうし…
外国人が「日本人ならこの本を読むべきである」と言うのが、オイゲン・ヘリゲルの『日本の弓術』という本です。 弓術(弓道)といえば、誰でも「弓で的を射るもの」と考えます。 「的を射る」行為をするものと考えます。 ところが弓術の師範は「そうではない…
人は頭脳では理解していても行動が伴わないものです。 これはほとんどの人が感じていることでしょう。 たとえば、言わない方がいいと分かっているのに言ってしまって後悔するなんてことはよくあります。 それで今後は気をつけようと思うわけですが、次の時に…
幼い頃は親の真似をしますでしょう。 17歳前後では有識者や有名人の真似をするようになります。 20歳を越えてくると先輩なり上司や師の真似をするようになります。 そして30歳くらいを過ぎると、だんだん自分の型が確立されてきて、自分独自のしぐさをするよ…
女の人に多く見られることですが、抱えている何らかの心の悩みが体の悩みへと替わったりします。 本来なら、心の悩みをそのまま悩めればいいのですが、それが苦痛だったり、悩むことに耐えられない場合には、体のことで悩むように悩み事がすり替えられてしま…
みなさん、こうしたいとか、ああしてほしいといった願望がいろいろあると思いますけど、深いレベルでの自分の願望というのはなかなか気づくことができません。 その深いところにある願望というのは叶えるのがものすごく難しいので、気づけないようになってい…
私たちの心のなかには、本人の意識が及ばないところで活動している「何か」があります。 その「何か」は意識できないので、当然何かということはわかりません。 わからないけれども「何か」があることだけはわかるのです。 そして、その「何か」がどうやら問…
感情というのは、当たり前のことを言うようですけど、「つらいなぁ」と感じたら今の状況がつらいということですし、「楽しいなぁ」と感じたら今の状況が楽しいということです。 通常私たちは自身の感情を自分で感じられていると確信しています。疑うことはあ…