納得できる話をしましょう

ヒトを理解する

不登校

不登校の根底に発達障害

不登校の根底に発達障害がある場合があります。 表面的には原因が勉強だったり、友だちだったり、教員や親だったりする場合でも、それらは二次的なものであったりします。 二次的な要因に惑わされて本当の原因を見誤ってしまうと、不登校の治し方も誤ってし…

家の中にずっといる退屈と辛さを知る

一日中、大したこともせず、家の中にずっと居てみる。 家の外には出ず、人との接触も会話もほとんどない状況にしてみる。 そうすると、ひまで退屈でどれほどつらいか、どれほど時間の経つのが遅いか、一日がどれほど長く感じるか、そんなことを健常者は感じ…

自立をさせることで問題をこじらせている

日本人は自立をすることや自立をさせることに非常に囚(とら)われています。 自立をすることを素晴らしいこととみなしていたり、子どもを自立させることが大事であると考えています。 たとえば、家にひきこもっている息子や娘を、「もう大人なんだから自立…

心や精神の病を治す過程では治す側も苦しむ

心の病や精神の病を治すにあたって、医師や心理カウンセラーなどの治療者は相当に苦しみます。 患者がとても苦しんでいるのですから、それを治そうとしたら治療者も苦しみます。 治療者も共に苦しむから患者が治るのです。 治療者は苦しまずに患者だけを治そ…

不登校やひきこもりの問題は、こじれる前にご相談を

不登校やひきこもりの問題は、こじれてしまう前にご相談ください。 こじれる前であればその問題に直に触れることができ、対処しやすくなります。 ところが、こじれてしまうと、言い換えれば何年も経ってしまうと、こじれてしまった状態を解くのが大変になり…

私は一員なんだという所属感が安定感のもと

所属感はとても大事でして、「私は“ここ”に所属しているんだ」という感覚が安心感を生み出し、精神を安定させます。 だから、学校で部活やサークル等に参加している人や、社会人や主婦になっても食事仲間や飲み仲間がいる人や、居場所がある人たちは安定感が…

どうして学校に行かれないんだろうという気持ち

子どもの「学校へ行かない」という目に見える態度だけを見ていると、親は腹が立ってきたり、いい加減にしてほしいと感じる時も出てきたりします。 しかし子どもは心の中では「自分はダメな人間だ」と感じていて、「なんで自分はこんな状態になっているのだろ…

思春期のつまづきやすさ

人は思春期につまづきやすい。人間の成長としてがらりと変わる時期でもありますし、これまで生きてきた(取り込んできた)体験が外に向けて出てくる時期でもあるからです。 その人が取り込んできた体験は当然周りからは見えませんので、その人の心のなかで何…

不登校児の親に対して「育て方が悪い」と非難しても何も始まらない

お子さんが不登校になっている場合に、親御さんに対して「育て方が悪かったのです」などと非難しても何も始まりません。 もし専門家がそういうことを言うのであれば、それは専門家が不登校という状態の大変さを抱えきれないために、親御さんに責任を押し付け…

会社をすぐ辞めて問題から避ける「退却神経症」

数十年前に転職を繰り返していたら、ただの「根性なし」と思われていました。現在は転職を繰り返しても、あまりそういうふうには見られません。 派遣業態も広まったし、正社員を望まない人もおります。また会社の倒産があったりとか、職を変えて自己躍進を求…

ひきこもりや不登校の子どもは親の問題を肩代わりしている

親が抱えている問題を子どもが代わりに抱えてくれている場合があります。 そのために、子どもは家から出れなくなっており、それが表面的には不登校やひきこもりという形をとっていたりします。 親は様々な問題を抱えて大変な生活をしてきていて、でもそのつ…

子育てでは子どもが感じていることを親も一緒に感じていく

子どもを育てるのに最良の方法などありません。 よかれと思ってやったことが良くない方向にいったり、逆に、失敗したと思っていても子どもはきちんと育っていったりするのですから、何が良いか悪いかなんて単純に判断できません。 ですから、子育てにおける…

会社や学校に行かなければいけないという義務意識

私たちは学校や会社に対して「行かなければならない」という義務意識を強くもちすぎています。 「休んではいけないものだ」という気持ちが強すぎるために、人によっては余計に行けなくなったりします。

お母さんとの話し合いで、ひきこもりの子どもが動きだす

子どもが家にひきこもっている場合、子どもは自ら相談室には来ることはありません。 多くの場合、お母さんかお父さんが相談に来られて、「どうしたらいいでしょうか?」と解決の道を探っていくことになります。 そして、心理カウンセリングが始まることにな…

何のために自己向上しようとしているのか

私たちは向上志向や上昇志向が身に染みついていますから、何かしら向上していくことに価値があるとみなしています。 それゆえ、向上している人をみると格好いいと感じ、自分も向上しようとします。 しかし今一度、深く考えなければいけないのは、「何のため…

いじめられていたら学校を休む、そして相談する

いじめなどを受けていても、ほとんどの学生は学校を休もうとか、学校に行くのをやめようとは考えないものです。 本人としては学校へ行くことは絶対なことであり、学校へ行かないなんてことは人生がそこで終わってしまうくらいのものであり、考えられないこと…

子育て雑誌の影響力と問題

雑誌の影響力は強いと感じています。特に若いお母さん向けの「子育て雑誌」は大きな影響を与えているようです。 たとえば「子育てにはこれが一番良い」といった記事が載っている雑誌がよく売られていて、あたかもそれが正しい教育(育児)方法みたいに書かれ…

心が回復するということ

子どもが不登校から立ち直る、あるいは大人が心の病から立ち直るというのは、親や治療者が望む姿になることではありません。 それは、本人が自分の意志で行動する力を取り戻し、世の中を楽しめる気持ちを取り戻すことです。