ノイローゼ(神経症)をおおざっぱに言いますと、意識状態がごちゃごちゃになって不安や恐怖があふれ出し、それで緊張が引き起こされ、心身や精神がおかしくなっていると感じられる状態です。
ノイローゼ(神経症)という名称は様々な症状や状態の総称のようなものでもあり、それゆえ生じてくる症状が一つだけということはほとんどなく、いくつも併発していることがほとんどです。
厳密に言えば、いろいろな形をとって生じてくると言ったほうが正しいのですが、それですとわかりづらいものですから、併発という言葉をつかっています。
神経症症状として、たとえば心臓神経症(パニック障害)や対人恐怖症、退却神経症、完全強迫症、摂食障害、炎症や麻痺、抜毛症、書痙、どもり、喘息などさまざまあります。
こうした症状がなぜ生じてくるかの一つの理由として、自分の秩序や世界観が崩れていて、それを再構築しようとしているから、というのがあります。
秩序や世界観を再構築するために、ひたすら考え抜くことによって何かを見出そうとしたり、何かを完ぺきに仕上げる(構築する)までは自分を許さなかったり、何度も同じ疑念がわいてくるので何度も確認作業を繰り返します。
ですが、その行為自体で自身が苦しくなってしまいます。
また、秩序や世界観が崩れた状態では、外出することが難しいです。
外に出て何かあったらどうしようと恐怖が生じますし、人が大勢いるところでは逃げ場がありませんから苦しくなってしまいます。
しかしながら、そこまで苦しんでいても、人から見ると気楽に、自由気ままに生きているように見えます。
なぜなら人に対しては何でもないようにみせることができるからです。