心の病といいますと、気分が落ち込んだり不安になったりする状態を思い浮かべる人が多いと思います。
これは理解しやすいものです。
一方で理解しにくく受け入れがたいのが「怒り」や「攻撃」といった心の病です。
すぐ不機嫌になりイライラしたり、喧嘩腰になって相手に突っかかっていく状態です。
そういう人たちは一般には性格の問題、たとえば「癇癪持ち」とか「怒りっぽい」とみなされがちです。
それゆえ、病んでいて可哀相とはならずに、なんてひどい性格しているんだと嫌われる対象になってしまいがちです。
ただ、常にそうなるわけではなくて、相手によって、あるいは相手の対応によって出たり出なかったりします。
神経症の場合は、さらにその先があって、「私の怒りが相手を壊してしまうのが怖い」と不安になったり、「私の不機嫌が相手を苛立たせてしまっている」と罪悪を感じたりします。