行動心理
多かれ少なかれ、人は他者の世話を焼きたい傾向をもっています。 この傾向の多い人は世話好きと呼ばれ、面倒見がいいと評されることもあります。 この傾向の少ない人は相手にあまり関与せず、ほどよい距離を保ってくれて見守ってくれる人として評されたりし…
我慢強い人もいれば、我慢がなかなかできない人もいます。 我慢がなかなかできない人に「もっと我慢をしなさい」と言っても、あまり意味がありません。 「もっと我慢をしなさい」と忠告して効果が出るのは、もともと我慢ができる人に向けてです。 我慢がなか…
私たちは、自身の言行が他者の迷惑になっていないかと気をつかったり、人に気に入られるようにするにはどうすればいいかを考えたりしています。 言い換えれば、自身の言行を少しずつ修正しながら生きています。 それが反省するという行為です。 反省できる能…
容易に変わらない心の性質を性格と呼び、容易に変わらない自分の環境を運命と呼びます。 性格や運命がころころ変わったら大変なことだし困ります。 ですから「性格を変える」「運命を変える」という語句は、ほぼ矛盾した言い回しです。 たとえば「私は、人間…
境界例(境界性人格障害)の特徴は情緒的未熟さと自我の弱さです。 それゆえ衝動的な言動をします。 たとえば社会的に反した行動であったり、逸脱行動という形で表します。 一方で、心身症者はそうした退行的な衝動を自分自身に許しません。 なぜなら、自身…
昔はこんなことが言われていました。 夫は会社では偉くて影響力があるのかもしれないが、家に帰れば普通の人。だから夫が「俺は大会社の部長なんだぞ」とえばっても、奥さんからすれば「だから何?」と一蹴された、と。 近年では女の人が自身をひけらかすよ…
「人に教えてあげたい」とか、「人にわからせてあげたい」という欲望が過度に生じるときは、まず「自分はまだ何も知っていない」「自分はまだ何もわかっていない」ことを自身に教えるのがよいでしょう。 とは言いつつも、それが非常に難しいのですが。
リストカットという自傷行為には様々な意味があります。その意味の一つに「切り離し」があります。 悪の人格部分や罪悪感が過剰に生じる場合には、それらを自身のなかから消そうとすることがよくみられます。 ただ、実際に消すことはできないので、通常は何…
私たちは自身の意思でも行動していますが、意思とは無関係に、無意識の衝動から行動している時もあります。 それゆえ、頭のなかで「こうしよう」と考えているのに、実際にやっていることは別のことだったり、意図したことと異なることを言っていたりします。…
「これは自己満足なんだ」と口に出して言うことで、自身を納得させ、相手を説得する人もおられます。 満足したらそれで終わりにしてくれればいいのですが、しかし何度やっても満足せずに延々と同じことを繰り返すために、周りの人たちをあきれさせてしまいま…
「普段の行ないが悪いからこうなるんだ」と言ったり、言われたりすることがあります。 ほとんどの人は自身がしている「行ない」を気にかけていません。 ハッキリとした意識をもって行ないをしているのではなく、ほぼ自動的といってもいいほど意識を関与させ…
ある行動をとったからといって、それだけで、あの人はこういう基本的性格をもった人だ、とは決めつけることはできません。 それは反対に、こういう基本的性格な人だからこういう行動をするはずだ、とも決めつけられません。
相手から悪く思われたくないという気持ちが強くなりすぎると、自分がどうみられているかが過剰に気になり、相手の気持ちを勘ぐって、自分のしたいように行動することが難しくなります。
人をむやみに決めつけたり、当てはめてはいけないですけれど、ただ、幼い頃からつらい目に遭ってきたり、苦しい体験をしてきた人には特有の言動パターンが見られます。
自動車を運転する際に、どうしても前の車との車間距離を詰めてしまい、余裕ある距離感を保てない、という人の心理カウンセリングをおこなっています。
ご自身の行為・行動の心理を知りたい、ということでしたら、私にご相談ください。
人の行動や態度というのは自覚していないものが多い。 その無自覚の行動や態度は、本人が知りたくない「ある感情や気持ち」が表現されたものであったりします。 ですから「その行為や態度」を深くみていくと、本人の心の奥ではどんな気持ちや感情を抱えてい…
囚(とら)われがあると発言や行動が極端になりがちです。 たとえば、ある見方やある意識に囚(とら)われている場合、それにひっぱられて自分自身の考えや意見を強引に主張しがちになったり、相手の考えや意見を受け入れずにバッサリと切り捨てたりします。…
「私は絶対○○をしない」と言う場合、大抵その人はその○○をしています。 絶対にしないなら、そもそもその行為について意識をしないですから、「○○をしない」などと口に出さないものです。 わざわざ言葉にして言うということは、それが気になってしょうがない…
一番目にすべきこと、二番目にすべきこと、こうした優先順位の区別をつけて動ければ効率よく生きられるでしょう。 しかし、人間いつもそうできるわけではありません。 また、やらなくていいようなことをしたくなる時だってあります。 まず先に怠(なま)けた…
相手に関心をもっていれば自然と「相手のことを知りたい、聞きたい」という気持ちになります。 だけれども、自分のことに関心があったら「自分のことを知ってもらおう、聞いてもらおう」となります。 だから、たいていの人は自分の話になります。
出ている症状に対して原因を探っていって治す方法がありますが、これは一般的な治療法でとても有効です。 また、出ている症状に対して本人がどういうふうに対処してきたかを診ていく(聴いていく)治療法もありまして、あまり一般的ではありませんが有効です…
親や大人が説教している際に子どもが黙っているのは、たとえば、「どうせ本当のことを言っても信じてもらえないだろう」と子どもが考えていたりするからです。 大人は大人の言うことしか信じてなくて、子どもの言うことなんかいい加減にしか聞いてない、と多…
話す内容もすばらしくて、行動の内容もすばらしいなんて人は、この世の中にほとんどいません。 多くは、話す内容は立派でも、行動している内容はみんなとどっこいどっこです。
精神が不安定になっていると、言い換えれば、精神の世界に少し足が入っていると、向こうの世界とこちらの現実の世界を行き来するようになるので言動が極端になりがちです。 しかし本人にとっては必死で自我を保とう、自分の意識をしっかりしようとして、それ…
本や雑誌、インターネット内の情報、そして人の集まりもそうですが、ほとんどの人は自分の興味あるものしか見ていません。 見ていないというか、見えていません。 本人としてはいろいろと幅広く見ているようでも、実際にはものすごく狭く偏(かたよ)って見…
「私は悩みがない」と公に言う人がおられます。 公に言うということは、実際には悩みがあるのだけれども、その悩みに直面してしまうと悩んで苦しまなければならなくなるので、悩みが無いふりをして自分をごまかしているということです。 悩みが無いふりをし…
人は、本気で話したくなるときがあります。 「人生とは何か」「どう生きていけばいいのか」ということを話したくてたまらなくなったりします。 そんな時に周りの人たちが芸能人の話やゲームの話や食べ物の話などをしているのを聞くと、たまらなくバカらしく…
身近な場所や近隣で過ごしていても何の不都合や不便もないのに、わざわざ「遠くに出かけよう」とする行動は、人によって様々な意味をもっています。 たとえばそれは「見たくない自分を自身から遠ざけようとしている」ように感じられる人もいます。
どのようなストレスを感じているかを省みることも大切ですが、それと同等に、ストレスをどういう仕方で回避・軽減させているかを省みることも大切です。 ストレスを感じ続けるのはしんどいですから、それを避け、気分を良くするために、ほとんどの場合、何ら…