社会・世間
都会に住む人たちが豊かさを享受し、その下支えを地方の人たちがしている。 先進国に住む人たちが豊かさを享受し、その下支えを発展途上国の人たちがしている。 これは社会でよく言われることです。 誰かが裕福でいるということは、誰かがその反対側を担(に…
自身のことがあまりにも気になりすぎると、世の中や社会の色々なことが気に入らなくなってくることがあります。
スマートフォンでのメールやSNSへの投稿文章というのは、人を幼くさせるようで、文字を入力するときに幼い言葉になったり、したったらずな言い方になったりする時があります。 こうした表現を女の人から受け取ると、ニヤける男の人は多いですが、女の人の側…
時代が大きく変化する節目には、生きることや生き方について説く人たちが増加します。 たとえば現代のように多様性社会や多彩価値観の時代に入りますと、これまでの生き方や暮らし方がそぐわなくなってきます。 すると、いたるところで「このように生きたら…
日本は調和を重んじる国ですから、「まあ、まあ、みんな共同で仲良く…」という感じで、誰かが突出することもなければ、誰かが責任をとることもなく、みんなでどうにかします。 そんな曖昧なままにしておく民族です。 一方で欧米は自立を重んじる国ですから、…
人が「嫌だ」と言うことに対して、「そんなことは俺には関係ない」と言って、相手が嫌がっているにもかかわらず、それをやめない人もおられます。 相手が嫌がることをしていれば、後々、自身も同じように嫌な目に遭うことになるのは、世の中をわかっている人…
本当に知っている人は、そのことについて口に出して語らないものです。一部には語れないのもあるでしょう。 だから本当のことや真実は世間に広まらないので、それについて知る人々もいないことになります。 それでは、世の中に広まっていることは何かといっ…
神話学者のジョーゼフ・キャンベルという人がおりまして、彼は過去に興味深いことを言っています。 「高い建物が何か」を見れば、その時代に力を持っている“もの”がわかると言うのです。 たとえば、ずっと昔、一番高い建物は寺院でした。町の真ん中にあり、…
悪いことをする人たちが世の中からいなくなることはありません。 大昔からいつの時代にもいます。 人をだましたり、まどわしたり、不安にさせたり、人の弱みにつけこんでお金を儲けようとしたりする、そういう人たちは必ず出現します。 外から非難したところ…
「テレビをつけても暗いニュースばかり」と昔からよく言われます。 それはニュースを流す側の人たちに問題があるのはもちろんですが、ニュースを見る側の人たちにも問題があります。 見る側の人たちが強烈な衝撃性のある事件や非日常的な出来事といったもの…
1970年代頃にアメリカではスーパーウーマン・シンドロームが流行しました。 女性が自立と地位を求める運動の中で、仕事も家事も遊びも完璧にこなしたい女の人が増え、自身を追い込む圧力で疲労消耗していた時代がありました。 日本も過去にそのような時期が…
近年、加速度的に社会が複雑になってきています。 もともと人間の営みは単純なものだったはずです。食べ物をどこからか探してきたり、作物を育てたりして、それを食べて、子孫をつくって残して自身は死んでいく。 極端に言えばそれだけだったはずです。 しか…
私たち日本人は、仲間と「群れる」傾向をもっています。 気の合う人と群れて行動したり、いつも一緒に仲良くしていたりします。 たいていは自分と同じ境遇の人と群れることが多い。 そういう傾向をもった日本人ですから、一人で行動するといった普通のことに…
マスメディアが悲惨な事件ばかりをニュースで流すせいで、世の中はひどくて残酷なことばかりだと悲観してしまう状態をミーン・ワールド・シンドローム(Mean World Syndrome)などと呼んだりします。 実際、身近で事件が起こることは殆ど無く、地元で暮らし…
世の中を知れば知るほど、社会の複雑さや人間関係の複雑さがわかってきます。 物事を簡単に割り切ることなどできないし、良い悪いというのは表裏一体だということが実感されてきます。
世の中が文明化され高度化されて、洗練されてきたのは良いのですが、その反面、完璧なものしか受け入れない風潮、不完全なものを認めず完全を求める風潮が強くなっている気がします。 それでのびのびした感覚を感じられず、なにかギシギシした感覚を感じるの…
自分のことを反省できない人が増えれば、それに伴って自分のことを過剰に反省してしまう人が増えます。
人は、ある世界にいったん身を置きますと、その世界が世の中であり、みんなが生きている世界だとみなすようになります。 それはたとえば今いる会社もそうですし、なんらかの業界、あるいはインターネットの中にある集団に属していれば、それが自分にとっての…
結婚はハッピーなものだという幻想を抱いていた人が、結婚して何年か経って相方と大喧嘩したりすると、結婚していない人に対してアドバイスをしたります。 たとえば「結婚はよく考えてからしたほうがいい」とか、「結婚なんてそんな楽しいものじゃない」など…
私たちは現在の社会の価値観のなかで生きています。その価値観が自分に合っている部分は何も気になりませんが、その価値観が合わない部分では疑問や不満や生きづらさを感じることになります。 私が生きてきたこの数十年間だけでも随分と価値観が変わりました…
人生の節目(ふしめ)節目でたいてい大きな悩みや困難が生じます。これを世の中の人は厄年と呼んでおります。 そして、「厄年なので」不幸なことが起こったとか、「厄年だから」嫌な目に遭ったという言い方をします。 人生の節目には、自分が生きる世界(範…
私たちは普段生きているなかで何らかの役割を担っています。しかし、それは簡単に意識できるものではありません。 ある他人にとって自分が何らかの役割になってもいますし、ある集団にとって何らかの役割を自分が果たしてもいます。 そうした役割をおこなっ…
頑張って、さらに頑張って、「この大変さや苦しさを乗り越えていくことが大事なんだ」と考えていて、さらに「頑張ることが自分のすべきことなんだ」と考えていて、頑張ることをやめない。 生きる価値は頑張ることにあると考えていると、このようになりがちで…
「これらの項目が当てはまる場合は病気の可能性があります、または病気になりやすい」というようなこと必要以上に啓蒙すれば、人を不安にさせることになります。 また、治療者が「○○病です」と過剰に診断すれば、病気ではない人を病人にしてしまうことになり…
世の中で役の立つことをしようと考えてしていることが、実際には世の中に迷惑をかけていることもありますし、逆に世の中で役に立っていないと考えられていることが、実際には世の中を助けていることもあります。
多くの人が言う「ポジティブになろう」という発言の中身は、明るく楽しく前向きに生きることが良いことだ、という“だけ”のものです。 そういう薄っぺらいポジティブは、その陰に隠れている問題を考えずに過ごそうとしたり、嫌な面を見ずに済ませようとするも…
ある人が快適に過ごせるということは、その陰で、無理をしている人や我慢している人がいるということです。
今の世の中は、どれだけ儲けたかとか何を成し遂げたかとか、そういう見方がものすごく強いでしょう。 べつに何も成し遂げなくたっていいのですが、「儲けた人はすごい」といったような風潮があります。 そういうことが楽しいときはいいのですが、そういうこ…
会社など組織の中で行なわれている「メンタルヘルスケア」という動きは、心の病になった患者の症状や精神状態を「正常に戻す」という意味合いがすごく強いです。 しかし実際には患者だけが病んでいるのではなく、また会社や職場だけに問題があるのではなく、…
不満というものは移行したり、入れ替わったりします。 たとえば家庭での不満は国や行政へと向い、それらに対する不満になったりします。 逆に、世の中(社会)をうまく渡っていかれない不満は、不満のやり場がないので親に向い、親への不満になったりします…